鍵付きのツイッターアカウントに書くのもなんなので、メモも兼ねてこちらにリスト作っておきます。またあとで追加するかも。 Hermann Weyl, Raum · Zeit · Materie - Springer Karl Jaspers, Allgemeine Psychopathologie - Springer Moritz Schlick, Allgem…
どういう経緯によるのかはわからないけど、Springerの電子書籍の一部(といっても大量)が無料でダウンロードできるようになっている。 togetter.com というわけで調べてみたところ、HusserlianaやHusserliana MaterialienやEdmund Husserl Collected Works…
先日発売され、前回のエントリ(目次はそちらで見ることができます)でも紹介したトゥオマス・タフコ(編)『アリストテレス的現代形而上学』について、訳者の一人である鈴木さんが担当した章(第4章と第12章)の簡単な紹介をしている 翻訳『アリストテレス…
翻訳者として参加していた、Tuomas E. Tahko (ed.), Contemporary Aristotelian Metaphysics (Oxford University Press, 2012)の翻訳がついに発売されます。2015年1月20日現在だとAmazonで原著がペーパーバックやKindle版よりもハードカヴァーが安いという状…
訳のチェックに関してほんのちょっとだけ協力させてもらったウィリアム・フィッシュ『知覚の哲学入門』(勁草書房、2014年)を、(だいぶ前に)訳者のみなさんからいただいた。ありがとうございます。 私は『知覚の哲学入門』を二年くらい前に原著で読んだの…
秋葉剛史『真理から存在へ:〈真にするもの〉の形而上学 』(春秋社、2014年)を(だいぶ前に)著者の秋葉さんからいただいた。ありがとうございます。 博論をもとにした著作ということもあって内容的には高度なところもあるのだけど(特に心的因果の問題を扱…
『ワードマップ現代形而上学 』を一通り読了した。 仕事の合間に開いているだけでいつの間にか読み終わってしまう読みやすさは素晴らしい。はやくも重版されたという同書の人気にあやかって、現象学について関心のある人がこの本から先に進むとしたらどんな…
いつの間にか一月以上前のものになってしまった前回の記事で関連文献をまとめたMetaphysical Nihilismについて、自分の勉強も兼ねて少しずつメモを書いていく(つもり…次がいつになるかは分からないけど)。とりあえず今回は、Metaphysical Nihilismを擁護す…
「そもそもなぜ何かが存在するのか」という問いが前提にしているようにも見える、「何もなかったかもしれない」という可能性(この可能性を認める立場は、“Metaphysical Nihilism”と呼ばれる)をめぐる最近の議論を追っかけてみようと思い、とりあえず出版年…
フッサールの草稿ばかり読んでいると精神衛生によくないので何か別のものを読もうと思って選んだけど、よく考えてみればトラヴィスに挑戦する方がよほど精神衛生に悪いんだった。「心と世界が一緒になって心を世界を作り上げている」という(ある時期の)パ…
先週でB I 4をとりあえず読み終えたので、今週からはB II 2を読む。B I 4と大体同じ時期(1907-8年)に書かれた草稿。一方における意識の無限性(これは世界の無限性と超越論的観念論的な主張から要請される)と人間の意識の有限性をどう関連づけるかという…
今年の大学入試センター試験の「倫理」で「フッサールの思想の記述として最も適当なものを、次の1から4のうちから選べ」という問題が出た(こちらで見ることができる)。選択肢は以下の通り。 人間は自己の在り方を自由に選択するため、実存が本質に先立つ。…
引き続きMs. B I 4を読んでいる。現実的経験だけでなく可能な経験もそこに位置づけられることになる純粋意識はどのようなものとして存在するのか、純粋意識と経験的な(あるいは内世界的な)意識の関係はどのようなものなのかという問題が論点の一つであるこ…
B I 4の続き。モナド論っぽい話題が出てきてから話がどんどん思弁的な方向に進み、最後には本人が思弁であることを認めたところで突然終わる。二次性質とかEinfühlungに関して面白そうなことを書いているだけにちょっと残念。で、突然終わった後からは、また…
本格的に仕事を再開。年末年始で中断していたフッサールの未公刊草稿B I 4(1908年ないし1908年の執筆)のトランスクリプトを読む作業の続き。Jean-François LavigneのHusserl et la naissance de la phénoménolgie (1900-1913) [2004]で引かれている箇所を…
完成しつつある論文のための作業の一環としてHedwig Conrad-Martius, Zur Ontologie und Erscheinungslehre der realen Außenwelt (1916)の一部を読む。「われわれの意識から独立して存在する世界(の一部)がそのようなものとして与えられる感覚的経験はど…
年始に一度完全にオフにしてしまった頭を仕事仕様に戻すにはさっと読めそうな未消化文献を片付けて達成感を得るのが手っ取り早いだろう、ということで、Pietro Tomasi, “The Unpublished ‘History of Philosophy’ (1866–1867) by Franz Brentano” [2007]を読…
年末から半分趣味で読み始めたFrederick C. Beiser, The Fate of Reason: German Philosophy from Kant to Fichteが面白い。理性と信仰という古典的な問題が「汎神論論争」というかたちで18世紀後半のドイツ(語圏)の哲学界にどのようにあらわれたのかを、…