研究日誌

哲学と哲学史を研究している人の記録

Ms. B II 2 (1)

先週でB I 4をとりあえず読み終えたので、今週からはB II 2を読む。B I 4と大体同じ時期(1907-8年)に書かれた草稿。一方における意識の無限性(これは世界の無限性と超越論的観念論的な主張から要請される)と人間の意識の有限性をどう関連づけるかという問題の周辺でいろいろ怪しげなことを書いている。この草稿をフッサールの思想全体の中にきちんと位置づけなければならないとすると、多くの人に共有されているフッサール像はだいぶ修正を余儀なくされると思う。